チラシとフライヤーの違いとは?BtoB営業・展示会で反響を獲得するための「紙媒体」使い分け戦略

「来月の展示会用に、チラシを作っておいて」
「新サービスのフライヤー、デザインどうする?」
社内で飛び交うこれらの指示。あなたは「チラシ」と「フライヤー」の違いを明確に説明できるでしょうか?
どちらも「紙の広告」であることに変わりはありませんが、BtoBの営業戦略においては、この2つを「目的」によって明確に使い分けることが、反響率(受け取ってもらえる率・捨てられない率)を左右します。
この記事では、言葉の定義の違いから、営業シーン別の最適な紙質の選び方まで、実務に即した活用ノウハウを解説します。
まずは結論!「チラシ」と「フライヤー」の決定的な違い
実は、印刷業界でも明確な定義が決まっているわけではありませんが、一般的な使い分けの基準は「紙の厚さ(保存性)」と「サイズ」にあります。
定義の違い(紙質とサイズ)
チラシ(Leaflet / Handbill)
- 語源: 「散らす(まき散らす)」から来ています。
- 特徴: 薄い紙(コート90kg以下)が主流。大量印刷して広く配布することを目的とします。
- 用途: 新聞折込、ポスティング、街頭配布など。「鮮度が命」の短期的な告知に向いています。
フライヤー(Flyer)
- 語源: 飛行機や高い場所から撒く「飛ぶもの」が語源ですが、現在は少しニュアンスが違います。
- 特徴: 厚めの紙(コート110kg~135kg以上)や特殊なサイズ(A6、ポストカード等)が主流。
- 用途: 店頭設置、イベント告知、ブランド紹介など。「デザイン重視」で、手元に長く保存してもらうことを目的とします。
BtoBにおける使い分け基準
これをBtoB営業に置き換えると、以下のような基準になります。
- 「情報を読ませたい」「コストを抑えて大量に撒きたい」
➡ チラシ(薄紙・A4) - 「世界観を伝えたい」「捨てずに飾ってほしい」
➡ フライヤー(厚紙・変形サイズ)

展示会でのバラマキは「薄手チラシ」、セミナー招待状は「厚手フライヤー」など、シーンに応じた使い分けが重要です。
BtoB営業シーン別!最適な媒体の選び方
では、具体的なビジネスシーンでどちらを選ぶべきか、成功パターンを見ていきましょう。
展示会での大量配布 ➡ 「A4チラシ(薄手)」
東京ビッグサイトなどの展示会では、来場者はすでに大量のカタログや資料を持たされて疲弊しています。
ここで高級感を出そうと「厚手のフライヤー」や「冊子」を渡しても、「重いから」という理由だけで受け取りを拒否されるか、帰りのゴミ箱に捨てられてしまいます。
展示会での正解は、「薄くて軽いA4チラシ(コート73kg~90kg)」です。
サッと手渡せて、クリアファイルにも挟みやすい薄さが好まれます。
セミナー・イベント招待状 ➡ 「厚手フライヤー or カード」
逆に、経営者向けのセミナーや、特別なパーティーの招待状として送る場合は、ペラペラのチラシでは失礼にあたります。
ここでは、「しっかりした厚みのフライヤー(マットコート135kg以上)」を選びましょう。
サイズもA4にこだわらず、A5やポストカードサイズにすることで、「広告」ではなく「招待状(インビテーション)」としての特別感を演出でき、開封率と参加率が高まります。
DM(ダイレクトメール)への同梱 ➡ 「A4ペラ1枚」
郵送DMに同封する場合、最も気にすべきは「重量」です。
定形郵便(25g以内・50g以内)の枠を超えてしまうと、発送コストが一気に跳ね上がります。
情報を詰め込みたい気持ちは分かりますが、厚紙を使うと1枚しか入りません。
DMの場合は、「薄めの紙(コート90kg前後)」を使い、挨拶状・サービス案内・お客様の声・FAX返信用紙など、複数のコンテンツを組み合わせて送るのが鉄則です。
捨てられない!反響を呼ぶBtoBチラシ作成 3つの鉄則
BtoBのチラシやフライヤーにおいて、最も重要なのは「カッコよさ」ではありません。
決裁者が求めているのは「自社の課題を解決できるか」という合理的なメリットです。
「Zの法則」「Fの法則」を意識して配置する
人の視線は、左上から右下へ「Z」の文字を描くように動くと言われています(横書きの場合)。
この習性を利用し、重要な要素を配置しましょう。
- 左上(最初に見る場所): ターゲットへの呼びかけ・キャッチコピー(例:「経理業務にお悩みの部長様へ」)
- 中央(読み込む場所): 商品のメリット・導入実績・証拠写真
- 右下(最終アクション): 問い合わせ電話番号・QRコード・検索窓
2. デザインよりも「ベネフィット(利益)」を売る
BtoBのデザインでやりがちな失敗が、社屋の写真や製品のスペック表を一面に載せてしまうことです。
顧客が知りたいのは「その機械の型番」ではなく、「それを導入したら、自社がどう良くなるのか(利益)」です。
「最新モーター搭載!回転数5000rpmの新型機が登場」
【良い例(ベネフィット)】
「製造スピードが2倍に!残業代を月30万円削減できる新型機が登場」
オファー(特典)を明確にする
「詳しくはWebで」と書くだけでは、忙しいビジネスマンは動いてくれません。
その場でアクションを起こさせるための「フック(特典)」を用意しましょう。
- 展示会なら:「このチラシ持参でノベルティ進呈」
- セミナーなら:「早期申込で書籍プレゼント」
- サービス案内なら:「無料診断」「見積もりでAmazonギフト券」
紙媒体とデジタルの融合(クロスメディア戦略)
現代のBtoB営業において、紙媒体だけで契約まで完結することは稀です。
紙はあくまで「興味を持たせるきっかけ(トリガー)」であり、詳細な検討や申し込みはWebで行うのが主流です。
QRコードの活用は「必須」
URLを手入力してくれる人はまずいません。必ず紙面にQRコードを掲載しましょう。
その際、単にトップページに飛ばすのではなく、「そのチラシ専用のランディングページ(LP)」や「問い合わせフォーム」に直接誘導することで、離脱を防げます。
効果測定を行う
「紙は効果が見えない」と言われますが、QRコードにパラメーター(計測タグ)を付与すれば、「どのチラシから何件アクセスがあったか」をGoogleアナリティクス等で計測できます。
展示会で配ったA案とB案、どちらがWebへの誘導率が高かったかを検証し、次回のデザイン改善に活かしましょう。
▶【関連記事】BtoBダイレクトメール(DM)の成功法則とクロスメディア戦略
まとめ:用途に合わせた「紙選び」で営業効率を最大化しよう
「チラシ」と「フライヤー」の違いは、単なる紙の厚さだけではありません。
それぞれの特性を理解し、シーンに合わせて使い分けることが、BtoB営業の成果を最大化します。
- 大量配布・コスト重視なら ➡ チラシ(薄紙)
- ブランディング・保存重視なら ➡ フライヤー(厚紙)
- デザイン ➡ 視線誘導とベネフィットを意識
「たかが紙」と侮らず、ターゲットの手元に残り続ける最適な1枚を作成しましょう。
チラシとフライヤーに関するよくある質問
- Q. 「ビラ」と「チラシ」は何が違うのですか?
- A. 「ビラ」は「片(ひら)」や英語の「Bill(掲示)」が語源とされ、主に壁に貼る掲示物や、政治活動などで配られる単色刷りの薄い紙を指すことが多いです。現代の販促シーンでは「チラシ」とほぼ同義で使われます。
- Q. 一般的なチラシのサイズは?
- A. 日本国内で最もポピュラーなのは「A4サイズ(210mm×297mm)」です。新聞折込では「B4サイズ」が主流ですが、ビジネス文書はA4が標準のため、BtoBではA4を選べば間違いありません。
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