BtoBダイレクトメール(DM)の始め方と成功法則|開封率を劇的に上げる「紙」の営業戦略
「メールマガジンは開封されない」「Web広告はクリック単価が高騰している」そんなデジタルマーケティングの限界を感じている企業の間で、今、ダイレクトメール(DM)が見直されています。物理的に手元に届く「紙」や「FAX」は、決裁者の五感に訴えかけ、強力な印象を残すことができます。
本記事では、BtoB営業におけるDMの種類と選び方、ゴミ箱行きを防いで開封率を高めるデザインのコツ、そして法的ルールまでを網羅しました。デジタルとアナログを融合させた、最新の「売れるDM」の作り方を解説します。
なぜ今、BtoBでダイレクトメール(DM)が有効なのか
【章の要約】
デジタル情報が溢れる現代において、物理的に届くDMは希少性が高く、決裁者の手元に残りやすい媒体です。特にBtoBでは、Web検索しない潜在層へのプッシュ型営業として不可欠です。DMの定義と、メール営業との役割の違いについて解説します。
ダイレクトメール(DM)の定義と3つの強み
特定の個人や企業に向けて、商品案内などを直接送付する手法をダイレクトメール(DM)と呼びます。
不特定多数に向けたCMなどのマス広告とは異なり、ターゲットを絞ってアプローチできる点が特徴です。
BtoB営業におけるDMの強みは、以下の3点に集約されます。
- 到達率の高さ: メールのように迷惑フォルダに入らず、物理的にデスクまで届く
- 表現の自由度: サンプル同封や紙の質感など、五感に訴える訴求が可能
- 保存性: Web広告と違い一過性ではなく、手元に保管されやすい
これらの特性により、DMはダイレクトマーケティングの中核的な手段として、長年活用され続けています。
デジタル(メール)とアナログ(郵送・FAX)の使い分け
メール営業と郵送・FAXなどのアナログDMは、対立するものではなく補完し合う関係です。
メールはコストがゼロに近い反面、開封率は数%~10%程度にとどまります。
一方でアナログDMは、印刷・発送費がかかるものの、高い開封率と閲読率が期待できます。
「まずはメールで広く浅く告知し、反応がない重要顧客には郵送DMを送る」といった使い分けが、費用対効果を高める定石です。
自社に最適なのは?DMの種類とコスト比較
【章の要約】
DMにはFAX、ハガキ、封書など様々な形態があります。コスト重視ならFAX、情報量重視なら封書など、目的と予算に応じた使い分けが重要です。各媒体の特徴と、相性の良い商材について比較解説します。
スピードと安さが魅力「FAX DM」の活用法
A4用紙1枚で情報を届けるFAX DMは、BtoB特有の強力な媒体です。
1通数円という圧倒的な低コストで配信でき、原稿作成から配信まで最短1時間で完了します。
「開封」という動作が不要で、届いた瞬間に担当者の目に触れる即効性が最大の武器です。
セミナー集客やキャンペーン告知など、タイミングが重要な案内に適しています。
まずはFAXで安価にテストを行い、反応が良いリストに対して郵送DMを送る「2段階アプローチ」が最も効率的です。
開封率と情報量を両立する「圧着ハガキ」
通常ハガキと同じ郵送料で、2倍~3倍の情報量を掲載できるのが圧着ハガキDMです。
「めくって中身を見たい」という人間の心理を利用し、高い開封率を実現します。
プライバシーに関わる情報を隠せるため、既存顧客への請求書送付や、会員限定のお知らせなどによく利用されます。
封書に比べて制作費が安く、コストと情報量のバランスに優れた媒体と言えます。
役員・決裁者に届ける「封書・信書」と手封入の威力
経営者や役員クラスへのアプローチには、封書(封筒)が最適です。
カタログや挨拶状、会社案内など複数のツールを同封でき、ブランドイメージを正しく伝えられます。
重要度を演出するために、あえて機械ではなく手封入で切手を貼ったり、高級感のあるレターヘッドを使用したりする工夫も有効です。
コストは高くなりますが、高単価商材のリード獲得においては、最も信頼性を担保できる手法です。
地域密着型なら「ポスティング」と「タウンプラス」
リスト(名簿)がない状態でも、特定のエリアや建物に配布できる手法がポスティングです。
飲食店や建設業など、地域密着型のビジネスで威力を発揮します。
また、日本郵便が提供する配達地域指定郵便物(タウンプラスなど)を利用すれば、マンションやオフィスビルを指定して全戸配布が可能です。
郵便受けに直接投函されるため、新聞折込チラシよりも高い視認性が期待できます。
| 媒体 | コスト(目安) | 情報量 | 開封ハードル | 適した用途 |
|---|---|---|---|---|
| FAX DM | 10円~ | 少(A4 1枚) | なし(即視認) | セミナー・販促 |
| 圧着ハガキ | 70円~ | 中(2-3面) | 低(めくる) | 通知・案内 |
| 封書DM | 120円~ | 多(カタログ可) | 高(開封作業) | 役員アプローチ |
ゴミ箱行きを回避する「開封率」アップの仕掛け
【章の要約】
DM最大の壁は「開封されずに捨てられること」です。受取人が必要性を判断する時間はわずか2秒と言われています。開封率(Open Rate)を高めるためのキャッチコピー、封筒デザイン、ギミック(仕掛け)のテクニックを紹介します。
開封率(Open Rate)の平均と目標数値
送付したDMのうち、実際に開封された割合を開封率(Open Rate)と呼びます。
一般社団法人日本ダイレクトメール協会の調査によると、BtoBにおけるDMの開封率は平均で約60%〜70%程度です。
ただし、これは「既存顧客」も含んだ数字であり、新規開拓の場合は数%〜10%台に落ち込むことも珍しくありません。
まずは「捨てられないこと」を最優先目標とし、外観や宛名印字の精度を高める必要があります。
思わず開けたくなるキャッチコピーとデザイン
封筒やハガキの表面には、受取人のメリットが一目でわかるキャッチコピーを配置します。
「重要なお知らせ」「〇〇業界の経営者様へ」といった呼びかけや、「経費30%削減の事例在中」といった具体的なベネフィットが有効です。
また、人の視線の動き(アイフロー)を意識し、最も目立つ左上に重要な情報を配置するデザインが基本です。
透明封筒を使って中身をチラ見せするテクニックも、開封率向上に寄与します。
第4章:印刷・発送の基礎知識とコスト削減テクニック
【章の要約】
DM発送には「印刷費」と「発送費」がかかります。部数に応じた印刷方式の選択や、発送代行会社の活用により、コストを大幅に抑えることが可能です。知っておくべき印刷用語と見積もりのポイントを解説します。
オンデマンド印刷とオフセット印刷の使い分け
印刷コストを抑えるには、部数に合わせた印刷方式の選択が重要です。
数千部以上の大量印刷を行う場合は、版を作って印刷するオフセット枚葉印刷機を使用することで、1枚あたりの単価を大幅に下げられます。
一方、数百部程度の小ロットや、宛名ごとに内容を変えるバリアブル印刷を行う場合は、版代が不要なオンデマンド印刷が適しています。
目的に応じて使い分けることで、無駄な印刷経費を削減できます。
発送コストを下げる「特約運賃」と代行会社の活用
DMコストの大部分を占めるのが「発送費(切手代)」です。
自社で切手を貼って投函すると定価料金がかかりますが、運送会社や日本ダイレクトメール協会加盟の発送代行会社を利用することで、「特約運賃」が適用される場合があります。
部数が多いほど割引率は高くなるため、印刷から封入、発送までを代行会社に一括委託するのが一般的です。
「区内特別郵便」や「広告郵便物」などの割引制度も積極的に活用しましょう。
効果測定とフォローアップで受注につなげる
【章の要約】
DMは「送って終わり」ではありません。送付後の反応を数値化し、適切なタイミングでフォローコールを入れることで成約率は跳ね上がります。CPA(獲得単価)の計算方法と、営業部隊との連携フローを解説します。
反応率(レスポンスレート)とCPAの計測方法
DMの効果を検証するためには、「どれだけの反応があったか」を示す反応率(レスポンスレート)と、「1件の獲得にいくらかかったか」を示すCPA(顧客獲得単価)を計算します。
反応率は「問い合わせ数 ÷ 発送数 × 100」で算出できます。
問い合わせの際は「DMを見た」と申告してもらうか、DM専用のQRコードや電話番号を用意することで、正確な計測が可能になります。
DM×テレアポの黄金パターン
DMを送った後に電話でフォローを入れることで、アポイント率は劇的に向上します。
「先日お送りした資料は届いておりますでしょうか?」という口実ができるため、コールドコール(飛び込み電話)よりも話を聞いてもらいやすくなるからです。
特にFAX DMは到着確認が容易なため、送信直後のフォローコールと相性抜群です。
この「DM × テレアポ」の組み合わせこそが、現代のBtoB営業における最強の勝ちパターンです。
>>【関連記事】テレアポ部隊の立ち上げと運営マニュアルはこちら
まとめ:アナログとデジタルの融合で営業を加速させる
BtoBの新規開拓において、ダイレクトメール(DM)は依然として強力な武器です。
特に決裁者への直接アプローチや、Webでリーチできない層への訴求力は、デジタル媒体にはない魅力です。
重要なのは、商材や予算に合わせて最適な媒体(FAX、ハガキ、封書)を選び分けることです。
「まずは低コストで市場の反応を見たい」「リストがない状態から始めたい」
そのようにお考えであれば、1通数円から始められる弊社のFAX DM配信サービスをご検討ください。
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よくある質問(FAQ)
ダイレクトメール(DM)の実施にあたり、よくいただくご質問をまとめました。
Q. FAX DMはクレームになりませんか?
A. 過去に受信拒否の申し出があった企業をリストから除外するなどの管理を行えば、クレームは最小限に抑えられます。弊社では最新のクリーニング済みリストを使用し、配信停止希望への自動対応機能も備えています。
Q. DMの平均的な反応率はどのくらいですか?
A. 媒体や商材によりますが、FAX DMで0.1%〜0.3%、郵送DMで0.5%〜1.0%程度が目安です。ターゲット選定の精度を高めることで、これ以上の数値を出すことも十分に可能です。
Q. 原稿のデザインも依頼できますか?
A. はい、承っております。反応率を高めるためのレイアウトやキャッチコピーの作成など、数多くの成功事例に基づいた原稿制作代行サービスをご用意しています。
参照・引用元サイト
本記事の作成にあたり、以下の公的機関および協会の情報を参照しております。
合わせて読みたい関連用語
DM営業や発送実務で頻出する専門用語を解説しています。
- 媒体・種類: 圧着ハガキDM / 配達地域指定郵便物 / ポスティング
- 制作・デザイン: キャッチコピー / アイフロー / レターヘッド
- 発送・印刷: オフセット枚葉印刷機 / 手封入 / DMA
- 効果測定: 開封率 / ダイレクトマーケティング
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(2014年に掲載した記事を15年と25年に加筆修正更新したものです)



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