営業メールの法律「特定電子メール法」とは?違反しない配信ルールとテンプレート
「営業メールを送りたいが法律違反が怖い」「BtoBなら同意なしで送っていいのか知りたい」という営業・マーケティング担当者様へ。特定電子メール法の基礎知識から、法的に安全なメール本文のテンプレート、そしてクレームを防ぐための「オプトアウト(配信停止)」運用の実務までをわかりやすく解説します。

新規開拓のために営業メールを送る際、最も注意しなければならないのが「特定電子メール法(特電法)」です。
知らずに違反してしまうと、最大で「1年以下の懲役または100万円以下の罰金(法人は3000万円以下)」という重い罰則が科されるリスクがあります。
「うちは大丈夫だろう」と思っていても、配信停止リンクの不備や過去に拒否された相手への誤送信など、運用ミスによるトラブルは後を絶ちません。
本記事では、BtoB営業メールにおける正しいルールと、安全に配信するためのチェックリストを公開します。
目次
特定電子メール法の基本と「BtoB営業」の例外
特定電子メール法(正式名称:特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)は、迷惑メールを規制するために作られた法律です。
原則として、あらかじめ同意(オプトイン)を得た相手以外への広告メール送信を禁止しています。
「オプトイン規制」とBtoBでの考え方
原則は「同意が必要」ですが、ビジネス(BtoB)の現場においては、以下の例外規定により、同意を得ていない相手へのアプローチが可能となるケースがあります。
⚠ 同意なしでも送信が認められるケース(例外)
- 自身のウェブサイト等でメールアドレスを公表している団体・営業者
(例:企業サイトの会社概要や問い合わせ欄にアドレスがある場合) - 名刺交換などでメールアドレスを通知した相手
- 取引関係にある相手
つまり、企業のホームページ等で公開されている代表アドレス(info@など)に対し、業務に関連する提案メールを送ることは、法的に一定の範囲で認められています。
ただし、これには「表示義務」と「オプトアウト対応」を守ることが絶対条件です。
送信前に確認!法律を守るためのチェックフロー
「このリストに送っても大丈夫か?」と迷った際は、以下のフローで確認してください。

「個人宛」「非公開」「お断り記載あり」のいずれかに該当する場合は送信できません。
OK/NG 判断チェックリスト
-
✔ 送信先は「法人・事業者」ですか?
※個人の私用アドレス(Gmailや携帯キャリアメール)への無断送信はNGです。 -
✔ そのアドレスは「公開」されていますか?
※Webサイトやポータルサイト等で確認できる状態である必要があります。 -
✔ 「営業メールお断り」の記載はありませんか?
※HPや求人票に記載がある場合、送信してはいけません。 -
✔ 過去に「配信停止」を受けた相手ではありませんか?
※一度でも拒否された相手への再送信は法律違反となります。
特に注意すべきは「営業メールお断りの記載」を見落とすことです。
当社のような代行業者では、システムと目視のダブルチェックでこれらを除外しますが、自社でリストを作成する場合は担当者が1件ずつ確認する必要があります。
【コピペOK】本文に必須の「表示義務」テンプレート
特定電子メール法では、受信者が「誰からのメールか」「どうすれば停止できるか」を容易に認識できるよう、以下の項目の表示を義務付けています。
必須記載項目(4点)
- 送信者の氏名または名称(法人名)
- 受信拒否(オプトアウト)の通知ができる旨
- 受信拒否の通知を受けるためのアドレスまたはURL
- 送信者の住所・電話番号・メールアドレス
法令対応済み・署名テンプレート
以下のフォーマットをメールの末尾(フッター)に必ず記載してください。
【送信者情報】
株式会社○○○○(送信者の正式名称)
〒000-0000 東京都○○区○○ 1-2-3
URL:https://www.example.co.jp/
電話:03-0000-0000
担当:営業部 田中
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【配信停止について】
誠に勝手ながら、HPで公開されたメールアドレスへご連絡いたしました。
今後、弊社からのご案内が不要な場合は、大変お手数ですが
下記URLをクリックして解除手続きをお願いいたします。
▼配信停止はこちら
https://www.example.co.jp/unsubscribe/TOKEN_ID
※または、本メールの件名を「配信停止」としてご返信ください。
————————————————–
※Gmail等の要件を満たすため、可能な限り「ワンクリックで解除できるURL」の設置を推奨します。
最も危険なリスク「オプトアウト(配信停止)」の管理
法律を守る上で最も実務的なハードルとなるのが、「配信停止(オプトアウト)リストの管理」です。
「もう送らないでほしい」という意思表示を受けた場合、速やかにリストから削除し、二度と送らない仕組みが必要です。
手動管理の限界とリスク
- 更新漏れ: 担当者が忙しく、停止依頼メールを見落として再送してしまった。
- 共有ミス: 営業Aさんが停止を受けた情報を、営業Bさんが知らずに別のリストで送ってしまった。
- リストの先祖返り: 古いバックアップデータを使ってしまい、削除したはずの企業に送ってしまった。
これらは「うっかりミス」では済まされず、相手企業からの通報や、最悪の場合は総務省からの措置命令につながる可能性があります。
FAXDM屋なら「法令遵守」をシステムで自動化
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当社のコンプライアンス対策
- ✅ 20万件のブラックリストを自動除外
- 2019年から蓄積された「配信停止希望」「営業お断り」「クレーム先」のリスト約20万件を保有。送信時に貴社のリストと自動で突合し、リスクのある宛先をカットします。
- ✅ 「お断り」の目視チェック体制
- 企業サイトの問い合わせフォーム等に「営業禁止」の記載がある場合、スタッフが目視で確認し、配信対象から除外しています。
- ✅ 特電法対応テンプレートの標準提供
- 送信者情報や解除リンクの設置漏れがないよう、法対応済みのテンプレートを使用します。
この「安全なリスト」と「法対応システム」があるからこそ、到達率98%という高い成果を維持できています。
まとめ:法律を守ることは、企業の信頼を守ること
営業メールはコストパフォーマンスに優れた強力な手法ですが、一歩間違えれば「スパム業者」の烙印を押され、企業の社会的信用を失う諸刃の剣でもあります。
正しい法令知識を持ち、適切な技術(SPF/DKIM設定)と運用体制(オプトアウト管理)を整えることが、長期的に成果を出し続ける唯一の道です。
もし自社での管理に不安がある場合は、法対応とリスト管理を完備した専門サービスのご利用をお勧めします。
よくある質問(FAQ)
Q. 法人宛の営業メールは送っても問題ありませんか?
A.
公開されている法人メールアドレスに対して、業務に関連する提案を行うことは特定電子メール法の範囲で認められています。ただし、「営業メールお断り」の明記先や、過去に配信停止を希望されたアドレスへの送信は避ける必要があります。
Q. 営業メールの本文には、どの情報を必ず書く必要がありますか?
A.
会社名・住所・電話番号・メールアドレスなどの「送信者情報」と、「配信停止方法(オプトアウト導線)」の2点は必須です。受信者が「誰から」「どう連絡すればよいか」をすぐに分かるようにしておくことが重要です。
Q. 法令遵守とあわせて整えるべき技術的なポイントはありますか?
A.
SPF・DKIM・DMARCなどの送信ドメイン認証を正しく設定することで、迷惑メール判定のリスクを下げられます。法令遵守と技術設定の両方を整えることで、営業メールの到達率と信頼性が高まります。
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