いきなり売らない!BtoBで成約率を高める「ツーステップマーケティング」の仕組みと事例
この記事の要約:
「商品を売りたいなら、売るのをやめなさい」。これは、トップセールスマンや優秀なマーケターの間で語られる格言です。見知らぬ相手にいきなり高額な商品を提案するのは、1回目のデートでプロポーズするようなもの。BtoBの取引において、その成功率は限りなくゼロに近いでしょう。
本記事では、まず「見込み客」を集め、信頼関係を築いてから「顧客」にする手法、「ツーステップマーケティング」について解説します。急がば回れ。この仕組みこそが、安定した売上を作る最短ルートです。

あなたは飛び込み営業やテレアポで、いきなり自社の商品を売り込んでいませんか?
もしそうなら、それは非常に効率の悪い戦い方をしているかもしれません。
特にBtoB(法人取引)においては、相手との信頼関係がない状態で契約に至ることは稀です。
そこで重要になるのが、今回ご紹介する「ツーステップマーケティング」という考え方です。
この手法を取り入れれば、「売り込まなくても売れる」状態を作ることが可能になります。
ツーステップマーケティングとは?「ワンステップ」との違い
【図解】なぜ「2段階」に分ける必要があるのか
ツーステップマーケティングとは、その名の通り「2段階」の手順を踏んで販売する手法です。
- Step1(集客):無料サンプル、資料請求、セミナーなどで「見込み客(リード)」を集める。
- Step2(販売):集まった見込み客に価値ある情報を提供し、信頼を得てから「本命商品」を提案する。
人間関係に例えるなら、Step1は「連絡先交換(名刺交換)」、Step2は「デート(商談)」を経てからの「プロポーズ(契約)」です。
いきなりプロポーズするよりも、成功率が圧倒的に高いのは当然のことです。
ワンステップマーケティングが通用しにくい現代の事情
対して「ワンステップマーケティング」は、広告を見てすぐに購入してもらう手法です。
低価格な日用品や衝動買い商品なら通用しますが、高額で検討期間の長いBtoB商材では困難です。
現代は情報過多で、顧客は「売り込み」に対して強い警戒心を持っています。
いきなり「買ってください」と迫る企業は、それだけで敬遠されてしまうのです。
BtoB企業がツーステップマーケティングを導入する3つのメリット
1. 「今すぐ客」以外も取り込めるため、市場が広がる
いきなり売り込むと、「今すぐ欲しい人」以外には断られて終わりです。
しかし、ツーステップなら「今は買わないけど、興味はある」という層(潜在顧客)とも接点を持てます。
彼らを時間をかけて育成(ナーチャリング)すれば、数ヶ月後、数年後の大きな売上になります。
2. 営業の無駄打ちが減り、成約率(CVR)が劇的に上がる
Step1で手を挙げた人は、すでに自社の商品やテーマに関心がある人たちです。
営業マンは、興味のない人に頭を下げる必要がなくなり、「話を聞きたい人」だけに集中して提案できます。
結果として、商談の成約率は飛躍的に向上し、営業効率が改善されます。
3. 顧客リスト(資産)が手元に残り続ける
最大のメリットは「リスト(名簿)」が残ることです。
一度集めた見込み客リストは、企業の資産です。
今回は成約しなくても、新商品が出た時やキャンペーンの時に、広告費をかけずに何度でもアプローチできます。これが「売上の安定」を生み出す源泉となります。
成功のカギを握る「フロントエンド」と「バックエンド」
フロントエンド(集客商品):ハードルを極限まで下げる
Step1で提供する商品を「フロントエンド商品」と呼びます。
目的は利益を出すことではなく、「見込み客を集めること」です。
そのため、価格は「無料」または「格安」に設定し、相手が断る理由をなくします。
- 無料小冊子(ホワイトペーパー)
- 無料診断・見積もり
- セミナー・ウェビナー
- お試しサンプル・デモ体験
バックエンド(本命商品):本来売りたい価値を提供する
Step2で提案するのが「バックエンド商品」です。
これが本来売りたい商品であり、ここでしっかりと利益を確保します。
フロントエンドで信頼関係ができているため、高額な商品や継続的な契約(コンサルティング、システム導入など)もスムーズに提案できます。
【業種別】ツーステップマーケティングの成功事例
事例1:コンサル・士業(小冊子→無料相談→顧問契約)
いきなり「顧問契約しませんか?」と言っても売れません。
- Step1:「社長のための節税ガイドブック(無料)」をFAXDMで案内し、リストを集める。
- Step2:ガイドブック送付後、「無料相談会」へ誘導し、信頼を得てから顧問契約を提案する。
事例2:リフォーム・工事(劣化診断→見積もり→施工)
「工事しませんか?」ではなく、「問題がないかチェックします」から入ります。
- Step1:「工場の屋根・外壁 無料劣化診断」を案内する。
- Step2:診断結果(写真付きレポート)を見せて必要性を認識させ、補修工事を提案する。
事例3:SaaS・ITツール(無料デモ→セミナー→有料導入)
機能説明ではなく、課題解決の情報を先に提供します。
- Step1:「業務効率化のノウハウセミナー(無料)」を開催し、集客する。
- Step2:セミナー内でツールのデモを行い、「無料トライアル」を経て本契約へ。
実践手順:FAXやメールを使って「第1ステップ」を踏み出す
まずは「無料オファー」を企画してみよう
あなたの会社が提供できる「フロントエンド商品」は何でしょうか?
ノウハウをまとめたPDF資料でも、30分のオンライン相談でも構いません。
「これを無料でくれるなら欲しい!」と相手が思うようなオファーを一つ作ってみてください。
低コストでテストするなら「プッシュ型営業」が最適
オファーができたら、それをターゲット企業に知らせる必要があります。
Web広告は設定が複雑で費用もかさみますが、FAXDMやメール営業なら、低コストで即日アプローチが可能です。
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まとめ:信頼を積み重ねることが、最強の販売戦略になる
ツーステップマーケティングは、単なるテクニックではありません。
「まず相手に価値を提供し、信頼されてから取引をお願いする」という、商売の基本姿勢そのものです。
「売り込み」をやめて「信頼構築」を始めた瞬間から、あなたの会社は「迷惑な業者」から「頼れるパートナー」へと変わります。
まずは小さな「無料オファー」を作ることから、第一歩を踏み出してみませんか?
ツーステップマーケティングに関するよくある質問
- Q. フロントエンド商品は完全に無料にするべきですか?
- A. 基本的には「無料」が最もハードルが低く、多くのリストを集められます。ただし、質の高い見込み客だけを集めたい場合は、あえて「500円」「1,000円」などの低価格に設定する戦略もあります。
- Q. 集めたリストへの追客(フォロー)はどうすればいいですか?
- A. いきなり電話で売り込むと嫌がられる場合もあります。まずはステップメール(メルマガ)や、定期的なニュースレター(FAXや郵送)で有益な情報を送り、相手の関心が高まったタイミングでアプローチするのが理想です。
- Q. BtoB以外でも使えますか?
- A. はい、BtoC(対消費者)でも有効です。「化粧品の無料サンプル」「学習塾の無料体験授業」「住宅展示場の見学会」など、高額商品や検討が必要な商材では広く使われています。
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