CPR(Cost Per Response)とは?テレアポ・FAX DMにおける「反応単価」の計算と目標設定
CPR(Cost Per Response)は、テレアポやFAX DM、Web広告などのダイレクトマーケティングにおいて、「一人の見込み客から反応を得るためにかかった費用」を示す重要な指標です。
単なる「認知度」ではなく、「見込み客の獲得効率」を測るための最初のステップであり、この数字を把握せずして営業の改善はありえません。
CPRの定義と計算式
CPRとは:見込み客獲得の効率を示す指標
CPRは、広告や施策の実行にかかった総費用を、そこから得られた問い合わせや資料請求などの「反応数」で割って算出します。見込み客(リード)獲得にかかるコスト効率を示すため、「CPL(Cost Per Lead)」と呼ばれることもあります。
▼ CPRの計算式
CPR = 広告費(総コスト) ÷ 反応件数
(例:100万円かけて100件の問い合わせがあった場合、CPRは10,000円)
CPRとCPO、LTVとの関係性
CPRは、顧客獲得のステップにおける最初の指標です。
次のステップで「受注」に至るコストを示すCPO(Cost Per Order)、そして最終的な利益を示すLTV(Life Time Value)へと繋がっていきます。
CPRが低ければ、CPOも低く抑えられる可能性が高くなりますが、CPRが安くても質の悪い見込み客ばかりでは意味がありません。
CPRを改善し、効率よく見込み客を獲得する方法
リストのターゲティングを見直す(40:40:20の法則)
ダイレクトマーケティングの成功要因の40%は、誰に送るかという「リスト」で決まります。CPRが高い場合、費用対効果の低いリストへアプローチしている可能性があります。
ターゲットを絞り込む(リストを精査する)ことが、CPR改善の最も重要な施策です。
オファー(提案内容)の魅力を高める
「無料相談」「事例集プレゼント」など、見込み客が反応しやすい魅力的なオファー(特典)を設定することで、同じコストでも反応件数を増やせます。オファーの反応率は、A/Bテストで常に検証し続ける必要があります。
反応率の低い媒体・施策から撤退する
複数の媒体(テレアポ、FAX、Web広告など)を運用している場合は、最もCPRが高い施策から予算を撤退させる、あるいは見直す勇気が必要です。計測しているからこそ、無駄な投資をすぐに止めることができます。
まとめ:CPRは「営業の健康診断」の第一歩
CPRを把握することは、テレアポやFAX DMが「費用対効果が高いのかどうか」を客観的に判断する唯一の方法です。「見込み客の質を確保しつつ、いかにCPRを下げるか」を追求することが、BtoB営業における科学的な仕組みづくりの第一歩となります。
「現状のCPRが適正か分からない」「リストの見直しから始めたい」とお考えの方は、ぜひ弊社にご相談ください。
CPRに関するよくある質問
- Q. CPRとCPOの違いは何ですか?
- A. CPR(Cost Per Response)は「資料請求や問い合わせ」など、最初の反応を獲得するための単価です。一方、CPO(Cost Per Order)は、そこからさらに進んで「実際の注文・契約」を獲得するための単価を指します。
- Q. CPRが高くなる原因は?
- A. 主に「ターゲット選定の誤り(ニーズがない層へのアプローチ)」や「オファー(特典)の魅力不足」、「クリエイティブ(原稿)が分かりにくい」などが挙げられます。まずは媒体とターゲットが合っているかを見直すのが改善の近道です。
合わせて読みたい関連用語
- 基礎理論: ダイレクトマーケティングとは?
- 次のステップの指標: CPO(獲得単価) / LTV(顧客生涯価値)
- 検証手法: A/Bテスト / コンバージョン率
参照・引用元サイト
本記事の用語定義および計算式は、以下の専門機関のガイドラインを参照しています。
- 公益社団法人 日本通信販売協会 (JADMA)
- Association of National Advertisers (ANA)
※米国ダイレクトマーケティング協会(DMA)の統合先機関

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