メルマガ(メールマガジン)とは、ユーザーである顧客や読者に対してダイレクトに新着情報やメッセージを伝えられるメディアです。
ここでは、メルマガを配信する3つのメリットと2つのデメリット。メルマガの開封率やメルマガの始め方についてご紹介します。

メルマガはメールマガジンの略称であり、企業などからメールアドレス宛に直接届けられる読み物です。
商品やサービス、イベントや特売などの情報や、政治経済や時事問題、日常生活に役立つ豆知識など、配信者ごとに異なる内容が記されています。
ユーザー(読者)の管理はもちろんのこと、ユーザーとの良好な関係を築き上げるツールとして有効なマーケティング手法のひとつです。

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メルマガ配信のメリット

メルマガを配信することで、次の3つのメリットを得ることにつながります。

・DMと比べてコストが抑えられる
・相互通行のコミュニケーションが実現
・スピーディーな情報発信

DMと比べてコストが抑えられる

メルマガのわかりやすいメリットとして、DM(ダイレクトメール)と比べてコストが抑えられる点があげられます。

 費用の例
DM(ダイレクトメール)・デザイン費
・印刷費
・郵送費もしくは輸送費
・チラシ封入のための人件費
メルマガ(メールマガジン)・通信費(プロバイダ料金など)
・メルマガ配信スタンドへの費用
メルマガの場合、確実にかかる費用として想定できるのは通信費です。
一定数以内の配信数であれば、無料での配信を選ぶこともできます。
デザインはテンプレートを流用することで、内容の更新作業のみに専念することも可能です。

相互通行のコミュニケーションが実現

メルマガは読者のメールアドレスに直接届くため、読者からの忌憚のない意見や感想も期待できます。
商品やサービスを購入してくれた方へのフォローアップや、定期的に最新情報を配信することで、同業他社よりも身近な存在となり得るのもメルマガならではのメリットです。

スピーディーな情報発信

メルマガはスピーディーな情報発信が可能なメディアです。
世の中で起きたことに対して、早ければ数時間後には考察や対応策などをユーザーに伝えることができます。

特に何らかのトラブルが発生した場合ほど、情報発信の速度が重視されるでしょう。
新たなキャンペーンの情報も、いち早くユーザーに届けることが可能です。

2つのデメリット

メルマガはコストダウンやユーザーとの相互通行のコミュニケーションなどのメリットを持つ一方で、以下の2つのデメリットも潜んでいます。

  • 定期的に配信されないと忘れられやすい
  • すべてのユーザーが歓迎するわけではない

定期的に配信されないと忘れられやすい

メルマガは定期的に配信することが必要不可欠です。
更新頻度は週に1回、月に1回など一定のペースを守ることがコツとなるでしょう。
前回の配信から間隔が空きすぎてしまいますと、ユーザーからの興味や関心が薄れていき、いつしか存在そのものを忘れられることも。

「好き」の反対語は「嫌い」ではなく「無関心」です。
メルマガの定期的な配信がリスク回避に結びつきます。

すべてのユーザーが歓迎するわけではない

メルマガが届くことを好意的に捉える方ばかりではなく、メルマガは不要と考える方も一定数存在します。
メルマガの開封率やリンク先のクリック率などをチェックしつつ、ユーザーにとって有益な内容を届けることを心がけましょう。

ユーザーのメールサーバーによっては、配信したメルマガが迷惑メールフォルダに振り分けられることも考えられます。
特にメルマガの配信停止を行ったユーザーのメールアドレスには注意が必要です。

メルマガの開封率は20%~30%台

メルマガの開封率は「開封数÷有効配信数×100」で算出できます。
開封数は実際にメルマガを開封してもらった数値。
有効配信数はユーザーに配信されたメルマガが問題なく届いた数値です。

メルマガの開封率の目安として、Constant Contact Incの「Average industry rates for email as of December 2021」のデータを次の表にまとめてみました。

業種開封率クリック率
全体の平均0.25390.0125
ビジネスサポートサービス0.22140.0153
チャイルドケアサービス0.32470.0148
コンサルティングサービス 0.18080.008
飲食業0.28970.0062
教育0.29080.0135
信仰に基づく組織0.37180.0246
社会福祉サービス0.30350.014
金融0.1970.0081
健康、医療関連0.25040.0073
住宅、建築0.26680.0088
アーティスト、作家0.20390.0084
法律サービス0.25420.0122
製造、流通 0.20820.0099
非営利会員組織0.30550.0154
非営利サービス0.29540.0124
パーソナルケアサービス0.26910.0053
不動産0.23220.0071
レクリエーション0.28310.0095
修理、点検 0.17060.0054
小売0.22230.0078
テクノロジーサービス0.17930.0183
輸送サービス0.22970.0055
旅行、観光 0.25430.0081
業種ごとに差が見られるものの、おおむね20%から30%台の開封率。
1.0%前後のクリック率であることがわかります。

参考資料
Constant Contact Inc「Average industry rates for email as of December 2021」
https://knowledgebase.constantcontact.com/articles/KnowledgeBase/5409-average-industry-rates?lang=en_US

メルマガ配信の始め方3パターン

メルマガ配信をスタートする際のパターンとして、次の3つがあげられます。

  • メールアプリのBCC機能
  • 無料配信スタンド
  • 有料配信スタンド

メールアプリのBCC機能

メルマガを最も手軽に始められるのは、メールアプリのBCC機能を利用するものです。
個人で配信件数が少なめな方(100件~1,000件ほど)に向いています。
セキュリティ面の強化や情報漏えいの防止策を徹底しておくことが求められるでしょう。

無料配信スタンド

文字通り「無料」にて、メルマガ配信が可能なサービスです。
登録後は新規顧客の開拓を目的としたPRや、セキュリティ対策を実施してもらえる点がメリットと言えるでしょう。

無料配信スタンドは広告運用で成立しているため、関連性の低い商品やサービスの広告が掲載される可能性があります。

有料配信スタンド

本格的なメルマガ配信に向いているのが有料配信スタンドです。
開封率などのデータが確認できる点や、検索上位表示などのメリットが得られます。
他社サービスなどの不要な広告表示もありません。

メルマガ(メールマガジン)のまとめです

ここまで、次の項目を紹介してきました。

  1. メルマガを配信する3つのメリット
  2. メルマガの配信に潜む2つのデメリット
  3. メルマガの開封率は20%~30%台
  4. メルマガの始め方は3つのパターン

メルマガは、ユーザーとのつながりを深める可能性を秘めたマーケティング手法のひとつです。

(このページは2005年に掲載した記事を2015年と2022年に加筆修正更新したものです)