aisceas (アイシーズ) の法則とは、インターネット通販での消費者の購買行動または購買心理のプロセスを説明するモデルのことです。アンヴィコミュニケーションズにより2005年に提唱されました。

aisceasは以下単語の頭文字です。

  • Attention(認知)
  • Interest(関心)
  • Search(検索)
  • Comparison(比較)
  • Examination(検討)
  • Action(行動)
  • Share(共有)

aisceas の法則は、aidma(アイドマ)の法則を基礎としており、これを発展させたものです。aidmaの法則とは1920年代に提唱された基本的な消費者行動モデルです。

Aidmaの法則では、消費者の商品やサービスの購入までのプロセスは

  1. 認知(Attention)し
  2. 関心(Interest)を持った後
  3. 欲求(Desire)が生じることで
  4. 記憶(Memory)され
  5. 購買するという行動(Action)が起きるとされてきました。

aisceas の法則では

  1. 消費者が認知(Attention)し
  2. 関心(Interest)を持った後
  3. インターネットで検索(Search)し
  4. 比較(Comparison)
  5. 検討(Examination)を行ってから
  6. 購買行動(Action)に移ります。

7、さらに、購買で終了するのではなく、その商品やサービスの良し悪しをSNSで共有(Share)を行うことまでの一連が、インターネット時代の消費者の購買行動であると分析されています。

BtoBでは、購買金額が高いことや意思決定者が複数おり、購買決定までのプロセスが長い点がBtoCとの違いですが、購買行動プロセスはaisceas の法則で説明ができます。

数十本並ぶお酒
Pixabay画像

aisceasの法則の応用例

aisceasの法則で重要とされるのは、比較(Comparison)と検討(Examination)の過程です。
インターネット通販においては、比較サイトなどを通して値段を比較し、口コミサイトで実際に使った人の感想を参考にして購入可否の決定を行う消費者が多いです。

つまり、インターネット上でレビュー記事が多いほど消費者が比較検討しやすく、購入行動へと繋がりやすいと言われています。
そのため、例えば、通販サイトの購入者に次回購入時の割引クーポンのかわりにレビュー記事を書いてもらうなどの施策が重要となります。

aisceasの法則の発展

aisceasの法則をさらに発展させた「Dual aisceas(デュアル・アイサス)」という消費者の購買行動モデルを電通プロモーション・デザイン局が提案しています。

デュアルとは「2つの」「二重の」といった意味で、aisceasの法則にもう1つのAである、『Activate(活性化)』を加えたものです。
現在、Dual aisceas の法則が、aisceasの法則の次のモデルとして注目を集めています。

(このページは2014年に掲載した記事を2017年と2021年に加筆修正更新したものです)
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