サービス消費とは、消費者が購入後に形が残るもの(車・家電・衣服等)ではなく、サービスに対して金銭を支払うことです。
主なものとしてコンサート・エステ・音楽配信サービス・スポーツ観戦・旅行などがあります。
サービスは景気の動向・提供時期や提供者によって品質が異なるため、一定のクオリティを提供し続けることが難しいとされています。
飲食店でも調理者が違えばチェーン店でも味に違いがでたり、エステでもエステティシャンによっては技量に差が出ます。
完璧とはいえなくても常に一定の品質を保つように、マニュアルの改善・業務フローの定型化を図る必要があります。
アメリカの経営学者であるフィリップ・コトラー教授は、サービスには4つの特徴があると提唱しています。
- 無形性
- 非分離性
- 多様性
- 消滅性

サービスは商品の購入とは違い、形がないため実感することはできません。
そのため消費者には、品質などを目で確認できるようにして安心してサービスを利用してもらうことが重要です。
2.非分離性
サービスは生産と消費が同時に発生する特徴を持っています。
つまりサービスを提供する側される側の両方が、同時に存在しないといけません。
その他に、提供先までの距離と人員的な問題も解決する必要があります。
最近では宅配サービスやオンライン塾などを活用して、より多くの消費者にサービスを提供する企業や店舗が多くなっています。
3.多様性
サービスは誰が・どのようなタイミングで提供するかで品質に大きな違いがあります。
商品のように同じ性能を消費者に提供するのは難しく、コンサートのようにアーティストのコンディションによってクオリティが変わることがあります。
このように状況に合わせて高いクオリティを保てるように管理する必要があります。
4.消滅性
サービスは商品のように貯蔵や保管ができません。
予約したレストランや野球のチケットを、別の日に持ち越すことは不可能です。販売していたサービスが売れないと消滅するため、需要と供給の管理は重要となってきます。
現代では一般消費財のような製品を売るビジネスから、よりサービス消費に寄せた考え方をした商品が市場に受け入れられる傾向があります。
その理由は様々あるが、製品の生産能力に大きな差がない現代ではいかに購買者と企業が密な関係を築き、長期的なコミュニケーションを元に消費を促すことが寛容であるためです。
(このページは2014年に掲載した記事を2015年と2021年6月に加筆修正更新したものです)