視覚や聴覚以外に行う企業戦略に「香りマーケティング」があります。これは香りマーケティング協会によって定義づけられたもので、香りの活用でターゲットに深い印象を与える手法です。

チラシやショップカードなど従来の基本的な広告に新たな価値を見出すものとして注目されています。会社や店舗のイメージに合わせて香りを開発する、ブランドセントという概念も生まれました。
嗅覚に訴えることで購買意欲や好印象を得るのが香りマーケティングです。

シャネルの香水
シャネルの香水

香りマーケティングの効果

これから香りマーケティングの5つの効果について説明をします。

プルースト効果で印象を強く残せる

匂いと一緒に記憶した映像や感情を呼び起こされる現象がプルースト効果です。商品と匂いを印象付け、香りで自然に商品を思い出してもらいます。

ブランディングに役立つ

香りによる営業効果は、企業のブランディングに役立つため活用されています。商品やサービスを香りと共に顧客が思い出せるように、調香師と共に香りを開発しています。

顧客満足体験につながる

明治学院大学は店舗に2種類の香りを置き滞在時間や購買意欲を調査するという実験を行いました。その結果、香りは顧客満足体験に繋がることが明らかになっています。

購買意欲を高められる

イメージに適した香りはリラックス効果だけでなく、購買意欲も高めます。化粧品における香りと美しさへの高揚感は、プルースト効果による購買意欲の高まりだといえるでしょう。

使う側にも香りの効果がある

企業で働く側にとっても香りマーケティングはよい効果を得られる可能性があります。
嗅覚への快適な刺激は、働く側の高い意欲やリラックスを得るのにも利用できます。
印刷物への香り付けも企業イメージアップにおすすめです。

香りマーケティングの事例

香りマーケティングの事例として、以下の5つを紹介します。

すみだ水族館

香りマーケティングの成功例として挙げられるのが、すみだ水族館です。大人の空間演出のために科学的なデータに基づき、各ゾーンに時間に合わせたアロマで演出を行っています。

KAORIUM

香りという「あいまいな存在」を言語化できるKAORIUM(カオリウム)は、好みのお酒やフレグランスの探す手間が省けるといったメリットを持つAIシステムです。
新宿と銀座のNOSE SHOPでは、好きな香りを選ぶためのサポートツールとして実験的な導入を行い期間中の買上率が287%向上しました。

エレメンツ社労士事務所

香り成分を閉じ込めたカプセル含有のインキにより、名刺から匂いがでる仕組みの香り印刷の名刺を使用しています。

HUGO BOSS(ヒューゴボス)

世界的ファッションブランドとして、店内にオリジナルフレグランスの香りを漂わせ、エレガントでクラシックなイメージを顧客に抱かせています。

日産自動車

香りマーケティングを行っている企業と初めて提携を結んだ世界的に有名な大手自動車会社です。柑橘系の香りとグリーンティーの香りに、カルダモン・タイム・ドライウッドを調合した日本独自の文化を融合させたオリジナルの香りを作りました。

ブランド認知とは企業や商品の名称

まとめです

香りマーケティングは従来の広告をより印象付ける戦略として、大きな可能性を秘めています。これまで意識してこなかった香りは記憶に残り、感情に訴えかける効果が高いとの認識も広まる他、一定の効果も得始めています。

使用感や居心地の良さをアップさせる香りマーケティングは確かな戦略の元で行うことによって、かなり影響力のある広告となります。香りマーケティングによるブランドセントはこれからも注目を浴びるようになるでしょう。

(この記事は2006年に掲載した記事を2015年と2022年に加筆修正更新したものです)