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BtoB営業ターゲットリストの作り方と選び方|成果の8割を決める名簿戦略

    
BtoB営業】ターゲットリストの作り方と選び方|成果の8割を決める名簿戦略のアイキャッチ画像
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BtoB営業ターゲットリストの作り方と選び方|成果の8割を決める名簿戦略

営業メールやテレアポにおいて、成果を分ける最大の要因は何でしょうか?
「心を動かす文章力」や「巧みなトーク技術」と答える方が多いですが、実は違います。答えは、「誰に送るか(リスト)」です。

どんなに素晴らしい提案も、ニーズのない相手や、すでに使われていないアドレスに送っては徒労に終わります。逆に言えば、適切なターゲットにさえ届けば、シンプルな案内文でも十分な反応が得られるのです。

この記事では、新規開拓営業の反応率を劇的に変える「勝てるターゲットリスト」の条件と、自社に最適なリスト収集・選定方法を解説します。

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目次

「リスト」が営業成果の8割を握るのか?

ダイレクトマーケティングの世界には、「成果の40%はリスト、40%はオファー(提案)、残りの20%がクリエイティブ(文章・デザイン)」という有名な法則があります。
つまり、リスト選定を間違えた時点で、どれだけ良いメールを書いても最大で60点しか取れないということです。

「全業種に送る」という最大の無駄

「数打てば当たる」と考えて、業種を絞らずに配信を行うケースがありますが、これは非常に効率が悪くなります。
例えば、「工場の機械部品」を売りたいのに、飲食店や美容室が含まれるリストに送ってもニーズはマッチしません。それどころか、「関係のないメール」としてドメインの評価(社会的信用)に影響を与えるリスクも考慮する必要があります。

法人リストは「生鮮食品」である

企業情報は常に変化しています。帝国データバンク等の調査によれば、倒産・移転・合併などで、1年間で約20%の法人データが変わると言われています。
「数年前に整備した名簿」や「Web上の古い情報」を使うということは、すでに存在しない会社や、担当者が退職したアドレスに送ってしまう可能性があります。これでは、到達率(メールが届く確率)を維持するのは難しくなります。

「戦略」と「リスト」はセットで考える

ただリストを集めるだけでなく、そのリストに対して「どのような戦略でアプローチするか」が重要です。
info宛や部署宛のリストを活用して、決裁者に情報を届ける具体的な戦略については、以下の総合解説ページも併せてご確認ください。

営業リストを入手する3つの方法とメリット・デメリット

ターゲットリストを用意する方法は、大きく分けて3つあります。予算とリソースに応じて最適な方法を選びましょう。

自力でWeb収集する(無料)

インターネット上のポータルサイトや企業HPから、社名や連絡先をコピー&ペーストしてリストを作る方法です。

  • メリット: コストがかからない。
  • デメリット: 収集に多くの時間と手間がかかる。また、Web上の公開アドレスには収集ロボット対策が含まれている場合があり、検品作業が必要になる。

名簿業者から「リストを購入」する(買い切り)

リスト販売業者から、必要な件数分のデータをCSVなどで購入する方法です。

  • メリット: 自社資産(ハウスリスト)として保有でき、何度でも利用できる。
  • デメリット: 1件あたりの購入コストがかかる。また、購入時点からデータの鮮度が落ちていくため、定期的なデータ更新(買い直しやメンテナンス)を自社で行う必要がある。

配信代行サービスの「データベース」を利用する(レンタル)

メール配信代行サービスなどが保有する、巨大な企業データベースの中から、ターゲットを抽出して配信する方法です。

  • メリット: サービス提供側が定期的にメンテナンスしている最新のデータを利用できる。リスト購入費が不要なケースが多く、初期費用を抑えやすい。「特定電子メール法」などの法対応も任せられる。
  • デメリット: リストそのものを自社にダウンロードできない場合がある(配信利用のみ)。

【結論】
新規開拓のスピードと鮮度を重視するなら、メンテナンスの手間がない「3. データベース利用型」が最もリスクが低く、費用対効果が高い選択肢と言えます。

比較項目 ①自力で収集 ②リスト購入 ③配信代行DB
(おすすめ)
コスト 無料
(人件費は高額)
高い
(1件10~50円程度)
安い
(配信費に含まれる)
手間・時間 非常にかかる 少ない ほぼゼロ
データの鮮度 収集時点のみ 購入時点のみ
(すぐ劣化する)
常に最新
(メンテ不要)
法的リスク
(特電法など)
高い
(自己責任)
中程度
(業者の質による)
低い
(システムで管理)
おすすめな人 時間があり
予算がない人
自社でリストを
保有・加工したい人
新規開拓を
最速で始めたい人

反応率を高める「セグメンテーション(絞り込み)」の技術

質の良いリストとは、「自社の商品を求めている企業」だけが高純度で集まっているリストのことです。
これを実現するために必要なのが「セグメンテーション(絞り込み)」です。

「業種」の解像度を極限まで上げる

単に「建設業」や「製造業」という大雑把な分類では不十分な場合があります。
例えば、同じ建設業でも「木造建築」と「電気工事」と「内装リフォーム」では、必要な資材も抱えている課題も全く異なります。

反応率が高い企業は、「日本標準産業分類」ベースの400種類以上の詳細分類を活用しています。
「製造業」ではなく「プラスチック成形加工業」とピンポイントで絞ることで、相手に「これはウチのための案内だ」と認識してもらいやすくなります。

「地域」と「規模」で現実的なターゲットを狙う

  • エリア(地域):
    訪問営業が前提なら「自社から◯km圏内」、オンライン商談なら「全国」など、商圏に合わせます。
  • 規模(売上・従業員数):
    「大手企業」を狙うのか、「小規模事業者」を狙うのか。
    例えば、高額なDXツールを提案する場合、予算のない小規模企業に送っても成約は難しいでしょう。逆に、安価な効率化ツールなら、人手不足に悩む中小企業の方が反応が良い場合があります。

「役割(部署)」を想定して送る

リストには「会社代表(info)」や「部署代表(sales/support)」など、様々な属性があります。
メールマーケティングの戦略(ピラーページ)でも解説した通り、宛先が誰かによって件名の付け方を変える工夫が必要です。

セグメントされたリストに対し、適切なアプローチを行うことで、「代表アドレスから担当者へ転送」という流れを作り出すことができます。

絶対に選んではいけない「危険なリスト」の特徴

リスト選びにおいて「安さ」や「件数」だけで判断するのはリスクがあります。
結果が出ないだけでなく、最悪の場合、自社のドメインが傷つき、通常の業務メールすら届かなくなる恐れがあるからです。

出所不明の「格安リスト」

インターネット上には、出所が不明確なリストが格安で販売されていることがありますが、注意が必要です。
「特定電子メール法」や「個人情報保護法」を考慮せずに収集されたリストを使用すると、コンプライアンス上の問題に発展するリスクがあります。ビジネスとして継続的に行うのであれば、法令遵守の体制が整ったサービスを選ぶことが賢明です。

スパムトラップ(罠)が含まれている

Web上から機械的に収集されただけの未精査なリストには、「スパムトラップ」と呼ばれる罠のアドレスが紛れ込んでいることがあります。
これにメールを送ってしまうと、送信元のドメインが「迷惑メール業者」としてブラックリストに登録される危険性があります。

クリーニングされていない(エラー率が高い)

「バウンスメール(不達エラー)」が多いリストも危険です。
エラー率が高い(一般的に5〜10%以上)と、Gmailなどのプロバイダから「リスト管理がずさんな送信者」と判定され、到達率が著しく低下します。
定期的に配信を行い、エラーアドレスを除去(クリーニング)し続けているリストを使うことが重要です。

自社に最適なリスト業者の選び方(チェックリスト)

外部リストや配信代行サービスを利用する際、失敗しないためのチェックポイントをまとめました。

チェック項目 確認すべき理由
□ データの更新頻度は? 「いつ時点のデータか」を確認しましょう。年単位で古い場合、不達リスクが高まります。
□ セグメントの細かさは? 「業種(詳細分類)」「地域」「規模」で絞り込めるか。大雑把な分類しかできないサービスは反応率が下がります。
□ 法令遵守(オプトアウト)体制 受信拒否があったリストに対し、適切に配信停止処理が行われているかを確認しましょう。

まとめ:質の高いリストが、営業マンを救う

営業活動において、リスト精査などの「準備」に時間をかけすぎるのは本末転倒です。
質の高いターゲットリストがあれば、営業マンは本来の役割である「アプローチ」や「商談」に集中でき、結果として成約数は最大化されます。

まずは、自社のターゲットとなる業種の企業が、市場に「何件」存在しているのかを知ることから始めてみませんか?

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ターゲットリストに関するよくある質問

Q. 個人事業主や小規模な店舗もリストに含まれますか?

はい、含まれます。当社のデータベースは法人登記されている企業だけでなく、電話帳などに掲載されている個人事業主や店舗も網羅しています。「従業員数」や「法人格の有無」で絞り込むことも可能なため、ターゲットに合わせて調整できます。

Q. リストにはどのような項目が含まれていますか?

基本項目として「会社名」「郵便番号」「住所」「電話番号」「FAX番号」「業種」が含まれます。メール配信を行う場合は、これに「メールアドレス」が付加されます。代表者名や設立年月、売上規模などはデータによって有無が異なりますので、詳細はお問い合わせください。

Q. 自分で集めたリストと、御社のリストを併用して配信できますか?

はい、可能です。お手持ちのハウスリスト(名刺情報など)と、当社の新規開拓用リストを合わせて配信することができます。重複がある場合は、システム側で自動的に名寄せ(重複削除)を行い、無駄な配信コストをカットします。

Q. 法的に問題のないリストですか?

はい、問題ありません。当社で取り扱うデータは、Web上で公開されている情報や、適法に収集・提供されているデータベースに基づいています。また、特定電子メール法に基づき、過去に配信停止(オプトアウト)の申し出があったアドレスは厳格に除外管理しています。

メールマーケティング戦略を体系的に学ぶ

この記事は、メールマーケティングの全体像の一部を解説したものです。戦略全体や他の手法について確認したい場合は、以下の「教科書(ピラーページ)」に戻って全体像を把握することをお勧めします。

メールマーケティング営業の教科書(ピラーページ)を見る >>

本記事の執筆にあたり参照した公的機関・データソース

(2014年に掲載した記事を15年25年に加筆修正更新したページです)

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