USP(Unique Selling Proposition)とは、自社の商品や提供するサービスの強みやユニークな売りのことをいいます。
ブランディングやキャッチフレーズに似た概念で、セールスポイントを他と明確に差別化し、魅力的、効果的な言葉にして発信することです。

USPは1960代に、アメリカのコピーライターであるロッサー・リーブス氏によって提唱されました。
USPになりうるのは、例えば下記のようなものです。

  • サービスの特徴
  • 価格
  • 専門性
  • 充実したサポート
  • サービスの質の高さ
  • スピードの速さ
  • 利便性
他との差別化赤い球
Pixabay画像:他との差別化赤い球

USP(ユニーク・セリング・プロポジション)のポイント

USPを考える際のポイントとしては、以下のことが挙げられます。

・ペルソナ(商品やサービスを使用する架空の人物像)のニーズに刺さる
顧客のメリットを的確に伝えます。

・USPは一つに絞る必要はない
複合的にメリットが生まれることもあるので、一つに絞る必要はありません。

・顧客に伝えるメッセージは一つに絞る
顧客がUSPをしっかりと認識し、定着させるため、伝えるメッセージは一つに絞ります。

・USPは途中で変更できる
顧客のニーズや課題は常に変動するので、その際USPも変更しましょう。

・USPにストーリーを加える
ストーリーを加えると顧客の共感を獲得でき、サービスや自社のファンになってくれるでしょう。

・競合他社や他店舗の批判はしない
USPの意義を失い、顧客に悪い印象を与えるので、自社の優位性のアピールのみにします。

・中立的な立場を取る
自社サービスだけが優位性のあるようなUSPは、顧客に嫌悪感を持たれます。
競合他社も認めながら、自社の優位性をアピールすることで、顧客に好印象を与えるでしょう。

自社サービスだけが優位性のあるようなUSPは、顧客に嫌悪感を持たれます。
競合他社も認めながら、自社の優位性をアピールすることで、顧客に好印象を与えるでしょう。

成功事例

USPが成功した企業の事例には、「ドミノ・ピザ」「M&Ms」「稲葉製作所」「QBハウス」「ニトリ」などがあります。

・ドミノ・ピザ
「ホットでフレッシュなピザを30分以内にお届けします。もし、30分かかったら、ピザの料金はいただきません」

・M&Ms
「お口でとろけて、手にとけない」

・稲葉製作所
「100人乗っても大丈夫」

・QBハウス
「10分の身だしなみ」

・ニトリ
「お、ねだん以上。」ニトリ

USPを作る場合は、サービスや顧客に誠実に向き合うことが必要です。

(このページは2005年に掲載した記事を2015年と2021年6月に加筆修正更新したものです)