広告枠買い切りとは新聞・雑誌にある特定のスペースや枠、テレビ・ラジオの特定タイムを広告代理店1社が独占して買い切ってしまうことです。
放送局や出版社はスポンサーが付いても付かなくても売り上げが約束されため、リスクを広告会社に転嫁できるメリットがあります。

枠の買い切りをすることで、広告代理店はスポンサーの有無に関係なく利益を生み出せます。
たとえばサッカー日本代表の権利を所有しているのは電通1社のみです。
もし日本代表をキャンペーンのイメージキャラクターに起用したい場合は、電通に相談をして許可を得る必要があります。

また広告会社が媒体を買い切りすることで、媒体を独占的に販売することや商品化を行い、著作権収入などの2次収入を得ることができます。

オリンピックの競技場
Pixabay画像:オリンピックの競技場
テレビ業界では大手広告会社が番組CM枠のほとんどを確保しており、中小規模の広告会社がCM枠取引の参入が難しくなっているとされていました。

近年では大手広告会社による番組CMの買い切りは、枠を手放していることにより減少傾向にあると言われています。
しかし人気がある番組CM枠は、買い切りが行われているのが現状です。

そのため番組の間に挟まれているCMでは、同じメーカー・企業の製品が繰り返し紹介されることがあります。
また世界陸上やテニス4大トーナメントなどの国際的なイベントでも、広告会社が買い切りを行うケースがほとんどです。

(このページは2014年に掲載した記事を2015年と2021年7月に加筆修正更新したものです)