フリークエンシー (frequency) とは頻度や回数の意味で、広告用語では「ユーザー(コンシューマー)が広告に接触する頻度」を指す言葉です。
テレビコマーシャルや新聞、雑誌、Webサイトなどを閲覧している際に、広告を見る機会がありますが、この広告との接触機会がフリークエンシーです。

Web広告におけるフリークエンシーは、広告を掲出する際に「配信頻度」という形で調整が利きます。
広告の管理画面などでは配信頻度をフリークエンシーと呼んで表記しているケースも多くあり、1時間に1回、24時間に1回などフリークエンシーを設定することもできます。

有効フリークエンシーのイメージ画像
Pixabay画像:有効フリークエンシーのイメージ画像

ちなみにテレビCMのフリークエンシーは、視聴率をもとに推計されます。しかしこの視聴率自体が特定地域における延べ世帯視聴率となるため、正確な数字が出しづらい点はWeb広告とは大きく異なります。

テレビCMのフリークエンシーは数字上の不確定要素が多く、最適なフリークエンシーを明らかにして次の施策につなげるためには一度テレビCMを打ち、推計数値をもとに効果検証を行わなければなりません。

ほとんどの視聴者は1度CMを見ただけで商品のことを覚え、購買に至るといった単純な行動は少なくなります。
彼らが商品を認知して購買まで至るには、何度もテレビCMを見て商品に関する情報を仕入れ、吟味した後です。

テレビCMにおける当該商品の最適なフリークエンシー

  • CMの効果が出始める回数(最低有効フリークエンシー)
  • 効果が落ち始める回数(最高有効フリークエンシー)
  • その間(有効フリークエンシー)

このことからわかるように、フリークエンシーが多ければ多いほど広告効果が上がるというものでもありません。
条件によって、たとえばユーザーにとってそれが興味のない広告であれば、フリークエンシーを増やしても不快に思われるだけで、購買にはつながりません。

逆にフリークエンシーが少なすぎると、本来アプローチすべきユーザーに対して十分な広告ができなくなり、コンバージョンを獲得できる可能性が低くなる可能性もあります。
商材の特徴とターゲットユーザーを見極めて、適切なフリークエンシーを見極めなくてはなりません。

Web広告ではフリークエンシーキャップといって、1人のユーザーへの広告表示回数を日単位、週単位、月単位などで制限する機能があります。
有効フリークエンシーがわかっていれば、この数値の設定を適切に行えるようになり、無駄な広告費を支払わずに済みます。
結果、広告効果の最大化につなげていく手段となるわけです。

(このページは2014年に掲載した記事を2015年と2021年7月に加筆修正更新したものです)