1:5の法則とは?「新規開拓」は「既存維持」の5倍コストがかかる!営業効率を劇的に変えるコストの原則

「毎日テレアポや飛び込みをしているのに、なかなか売上が上がらない…」
「新規契約は取れているはずなのに、なぜか利益が薄い…」
もしそう感じているなら、あなたは「コストの罠」にハマっているかもしれません。
営業やマーケティングの世界には、絶対に無視できないコストの鉄則があります。それが「1:5の法則」です。
この記事では、この法則の意味と、それを活用して営業効率を劇的に改善する方法を解説します。
1:5の法則とは?「新規」はとにかく金がかかる
1:5の法則とは、一言で言えば「新規顧客を獲得するコストは、既存顧客を維持するコストの5倍かかる」という経験則です。
コスト比率のイメージ
既存顧客 1 : 新規顧客 5
なぜ、5倍もコストがかかるのか?
既存顧客であれば、「最近どうですか?」とメールや電話を一本入れるだけで注文が決まることがあります。
しかし、新規顧客の場合はそうはいきません。
- リストを作成し
- テレアポで断られ続け
- やっとアポイントを取り
- 一から会社説明と信頼構築を行い
- クロージングしてようやく契約
この膨大なプロセス(人件費・広告費・時間)が、すべて「販売コスト」として重くのしかかります。
つまり、「新規ばかり追いかけている営業マンは、既存を大切にする営業マンの5倍疲れる(そして利益は少ない)」と言い換えることもできるのです。

【図解】新規開拓には、リスト作成から信頼構築まで多くのプロセスとコスト(人件費・時間)がかかります。これが「5倍」の正体です。
セットで覚えたい「5:25の法則」
1:5の法則とセットで語られるのが、「5:25の法則」です。
これは、既存顧客の離脱(解約)を防ぐことのインパクトを示しています。
既存顧客はすでに獲得コスト(1:5の”5″の部分)を回収し終わっています。
そのため、ここから上がる売上は、そのままダイレクトに「利益」になります。
バケツの穴(解約)を少し塞ぐだけで、会社の利益率は驚くほど跳ね上がるのです。
市場の「成長期・成熟期」による使い分け
「じゃあ、新規開拓はやめて既存客だけ守ればいいの?」というと、そうではありません。
市場の状況(ライフサイクル)によって、戦い方を変える必要があります。
導入期・成長期:コスト度外視で「新規」を獲る
市場が急拡大している時期(スマホの普及期など)は、「1:5の法則」を気にしてはいけません。
今はコストがかかっても、シェアを取らなければ他社に負けてしまうからです。
この時期は、5倍のコストを払ってでも新規顧客を獲得すべきタイミングです。
成熟期・衰退期:コストを抑えて「既存」を守る
多くのBtoB市場はこちらに該当します。
市場の成長が鈍化し、競合商品が溢れている状態(成熟期)では、無理に新規を追うと価格競争に巻き込まれて疲弊します。
このフェーズでは、「1:5の法則」に従い、既存顧客との関係を深め、効率よく利益を出す戦略が正解となります。
「1:5の法則」を営業現場で活かすには?
この法則を理解したあなたがやるべきことは、ただ一つ。
「売りっ放し(焼畑農業)」をやめることです。
一度獲得した顧客を「1回売って終わり」にするのは、せっかくかけた「5倍のコスト」をドブに捨てるようなものです。
その顧客と長く付き合い、2回、3回とリピートしてもらうことで、初めて利益が最大化します。
この考え方を、営業用語で「LTV(顧客生涯価値)」と呼びます。
🚀 次のステップ:利益を最大化する戦略へ
1:5の法則で「既存顧客の重要性」は分かりました。
では、具体的にどうすれば既存顧客から大きな利益を生み出せるのでしょうか?
そのための計算式と、明日から使える「アップセル」「解約防止」の具体的なテクニックを解説します。
まとめ
- 新規開拓は、既存維持の5倍のコストがかかる(1:5の法則)。
- 解約を5%減らせば、利益は25%増える(5:25の法則)。
- 成熟した市場では、新規ばかり追うとジリ貧になる。
- 賢い営業マンは、既存顧客の「LTV」を高めて、効率よく稼いでいる。
コスト意識を持ち、頑張りどころを見極められる「数字に強い営業マン」を目指しましょう。
1:5の法則に関するよくある質問
- Q. 「1:5の法則」は古い理論ですか?今は通用しませんか?
- A. インターネット普及前の古い法則と言われることもありますが、本質は現代でも変わりません。むしろ、Web広告費の高騰により、新規獲得コスト(CPA)は年々上昇しています。そのため、「既存顧客の維持コスト(メールやSNSなど)」との格差は広がっており、現代こそ重要性が増している法則と言えます。
- Q. 「パレートの法則(80:20の法則)」との違いは何ですか?
- A. どちらも「効率化」の話ですが、視点が異なります。
・1:5の法則:「コスト」の視点(新規は金がかかる)。
・パレートの法則:「売上構成」の視点(売上の8割は上位2割の客が作る)。
結論として、どちらも「既存の優良顧客(上位20%)を大切にせよ」というゴールは同じです。
👉 参考:営業の「パレートの法則」とABC分析の実践法
- Q. 新規開拓はしない方がいいということですか?
- A. いいえ、決してそうではありません。既存顧客はいずれ自然解約で減っていくため、新規開拓をやめれば事業は縮小します。重要なのはバランスです。「コストがかかることを理解した上で、適切な時期(成長期など)に、適切なターゲット(LTVが高そうな客)を狙って行う」ことが重要です。
参考・出典サイト
(2014年に掲載した記事を22年26年に加筆修正更新したページです)
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