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営業マンのためのLTV(顧客生涯価値)とは?売りっ放しをやめて利益を最大化する計算式と戦略

    
新規開拓ばかりで疲弊する「売りっ放し型営業」と、既存顧客と長く付き合い利益を積み上げる「LTV重視型営業」を対比させたアイキャッチ画像。
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営業マンのためのLTV(顧客生涯価値)とは?売りっ放しをやめて利益を最大...
▼ この記事の対象:毎月のノルマに追われて新規開拓を繰り返す「自転車操業」に疲れ果て、既存顧客から安定的に利益を生み出す「農耕型営業」にシフトしたいBtoB営業担当者

新規開拓ばかりで疲弊する「売りっ放し型営業」と、既存顧客と長く付き合い利益を積み上げる「LTV重視型営業」を対比させたアイキャッチ画像。

「今月もノルマのために、新しい客を探さなきゃ…」
「契約は取れているはずなのに、なぜか会社が楽にならない…」

もしそう感じているなら、あなたは「穴の開いたバケツ」に一生懸命水を注いでいるのかもしれません。
苦労して獲得した顧客がすぐに離脱してしまえば、営業マンは永遠に新規開拓のプレッシャーから解放されません。

この状況を打破する鍵が、「LTV(顧客生涯価値)」です。
この記事では、用語の意味だけでなく、営業マンが「売りっ放しの焼畑農業」から脱却し、効率よく利益を最大化するための戦略を解説します。

なぜ、今「LTV(顧客生涯価値)」が営業に求められるのか?

LTV(Life Time Value)とは、日本語で「顧客生涯価値」のこと。
「ある顧客が、取引開始から終了までに、どれだけの利益を自社にもたらしてくれたか」を表す指標です。

「狩猟型」から「農耕型」へのシフト

かつての営業は、商品を売って契約書をもらえばゴール(狩猟型)でした。
しかし、SaaSやサブスクリプション(継続課金)モデルが主流となった現在、「契約」はゴールではなくスタートになりました。

  • LTVが低い営業: 新規獲得ばかりに追われ、既存客を放置するため解約される。常に忙しい。
  • LTVが高い営業: 既存客と長く付き合い、追加注文をもらう(農耕型)。新規開拓が減っても売上が安定する。

LTVを意識することは、会社の利益のためであると同時に、あなた自身の営業活動を楽にするために必要なのです。

営業現場で使えるLTVの計算式

マーケティングでは複雑な計算式を使うこともありますが、営業現場では以下のシンプルな式を頭に入れておけば十分です。

LTV = 平均購入単価 × 購入頻度 × 継続期間

例えば、月額5万円のサービスを販売する場合で考えてみましょう。

  • 短期解約の場合: 5万円 × 3ヶ月 = 15万円
  • 長期継続の場合: 5万円 × 60ヶ月(5年) = 300万円

目の前の顧客を「5万円の売上」と見るか、「300万円の資産」と見るか。
この視点の違いが、日々の対応や提案の質を劇的に変えます。

LTV(顧客生涯価値)の基本計算式「平均購入単価×購入頻度×継続期間」を示した図解。月額5万円の契約が5年続くことで、300万円の顧客生涯価値という巨大な資産になる様子を視覚化している。

【図解】LTVの計算イメージ。目の前の「点」の売上ではなく、将来にわたる「線」の売上(資産)として捉えることが重要です。

LTVを語る上で外せない「2つの法則」

なぜ既存顧客を大切にすべきなのか? その根拠となる有名な数字の法則があります。

1:5の法則(新規獲得はコストがかかる)

「新規顧客を獲得するコストは、既存顧客を維持するコストの5倍かかる」という法則です。

飛び込み営業やテレアポで新しい客を見つける労力を「5」とすれば、既存客に「調子はどうですか?」と電話する労力は「1」で済みます。
同じ売上を作るなら、既存客にアプローチした方が圧倒的に利益率が高いのです。

5:25の法則(離脱防止の威力)

「顧客離れ(解約率)を5%改善すれば、利益は最低でも25%改善する」という法則です。

バケツの穴(解約)を少し塞ぐだけで、バケツの水(利益)は劇的に溜まりやすくなります。
新規を追いかける前に、まず「今いる客を逃がさない」ことが最優先です。

営業マンができるLTV最大化の3つの戦術

では、具体的にどうすればLTVを上げられるのでしょうか? 明日からできるアクションは3つです。

アップセル・クロスセル(単価アップ)

すでに信頼関係ができている既存客は、新規客よりも購入のハードルが低いです。
この関係性を活かし、顧客単価を引き上げる手法が有効です。

  • アップセル(Up-sell) 上位プランへの乗り換え提案。
    例:「御社の規模なら、こちらのProプランの方がコスパが良いですよ」
  • クロスセル(Cross-sell): 関連商品のセット販売。
    例:「このオプションもあれば、さらに業務が楽になりますよ」

これを定期的に行うだけで、獲得コスト(CAC)をかけずにLTVが跳ね上がります。

解約阻止(期間延長)

解約の最大の理由は「不満があるから」ではありません。
実は「忘れ去られていたから(接触頻度の低下)」が一番多いのです。

用事がなくても「何かお困りごとはないですか?」と連絡を入れる。
たったそれだけの「御用聞き」が、契約期間を1年、2年と延ばします。

最初から「長く続く客」を選ぶ

LTVが低い最大の原因は、実は「入り口(ターゲット選定)」にあります。
「安さ」につられて来た客や、「無理な値引き」を要求する客は、他社が1円でも安ければすぐに乗り換えます。

逆に、御社の「価値」を理解してくれた客は長く続きます。
パレートの法則(ABC分析)を活用し、最初から「Aランク(優良顧客)になりうる企業」だけを狙って営業することが、LTVを高める一番の近道です。

まとめ:LTVは営業マンを自由にする

LTVの視点を持つと、営業の世界が変わります。

  • 「今月の数字」だけでなく「将来の利益」が見えるようになる。
  • 無理な売り込みをしなくなり、顧客の成功(サクセス)を考えるようになる。
  • 結果として、顧客から信頼され、紹介が増え、営業がどんどん楽になる。

「売って終わり」の焼畑農業を卒業し、顧客と共に成長するパートナーを目指しましょう。

「長く付き合える」優良企業を開拓しませんか?

LTVを高める一番の近道は、最初から「質の良い顧客」と契約することです。
安売り目当ての顧客ではなく、貴社の価値を理解し、長く取引できる優良企業のリストを作成してアプローチしましょう。

LTVに関するよくある質問

Q. LTVはどうやって計算期間を決めればいいですか?
A. サブスクリプションの場合は「平均解約率の逆数(1÷月次解約率)」で平均継続期間を算出するのが一般的です。買い切りの商品の場合は、「過去3年間の平均購入回数」などを基準に設定することが多いです。
Q. CAC(顧客獲得コスト)とは何ですか?
A. Customer Acquisition Costの略で、1社の顧客を獲得するためにかかった費用のことです。「LTV > 3 × CAC」が健全な経営の目安と言われています。

(2025年に公開したページを、26年に加筆修正更新した記事です)

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