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BtoBメールマーケティングとステップメールの作り方|アナログ×デジタルの追客術

  
BtoBメールマーケティングとステップメールの作り方アイキャッチ画像。中央のターゲット顧客(ビジネスマン)に対し、左側からデジタル(PC・スマホからのメール)、右側からアナログ(FAX・電話)が矢印でアプローチする様子を描いた、アナログ×デジタルのハイブリッド追客戦略を示す3Dイラスト。
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BtoBメールマーケティングとステップメールの作り方|アナログ×デジタル...

BtoBメールマーケティングとステップメールの作り方アイキャッチ画像。中央のターゲット顧客(ビジネスマン)に対し、左側からデジタル(PC・スマホからのメール)、右側からアナログ(FAX・電話)が矢印でアプローチする様子を描いた、アナログ×デジタルのハイブリッド追客戦略を示す3Dイラスト。

「展示会で名刺交換をしたけれど、お礼メールを送ったきりになっている」
「資料請求は来るが、そこから商談に繋がらない」

多くのBtoB企業が抱えるこの悩み。原因は、見込み客(リード)を育てるための「具体的な追客シナリオ」が不足していることにあります。

「リードナーチャリング(育成)が大事」とはよく言われますが、実際に「いつ、誰に、どんな内容のメールを送ればいいのか」まで実践できている企業はわずかです。また、メールを見てくれない層に対して、ただ指をくわえて待っているだけのケースも散見されます。

本記事では、概念論ではなく「明日から使えるステップメールのシナリオテンプレート」や、開封率を上げる件名のテクニック、そしてWebメールに反応しない層への「FAX・手紙でのアナログ追客」まで、泥臭くも成果に直結する手法を解説します。

💡 基礎知識はこちら

「そもそもリードナーチャリングとは?」という定義や重要性については、以下の記事で詳しく解説しています。

👉 リードナーチャリングとは?見込み客を顧客へ育てる仕組み

なぜBtoBで「メールマーケティング」が最強の育成手段なのか

ビジネスチャットやSNSが普及した現代でも、BtoB取引において「メール」は依然として最強のコミュニケーションツールです。
なぜなら、決裁権を持つ役職者ほど、毎朝必ずメールボックスを確認する習慣があるからです。

「忘れられない」ための接触頻度(ザイオンス効果)

BtoB商材は検討期間が長いため、顧客が「欲しい」と思ったタイミングで自社が想起されなければ、チャンスを失います。
心理学に「単純接触効果(ザイオンス効果)」というものがあります。人は、接触回数が多い相手ほど好感や信頼を抱きやすいという法則です。

営業マンが毎日訪問するのは物理的に不可能ですが、メールであれば低コストで定期的に接触し、「〇〇のことなら、あの会社」という第一想起を獲得し続けることができます。

一斉配信(メルマガ)とシナリオ配信(ステップメール)の使い分け

一口にメールマーケティングと言っても、大きく2つの種類があります。目的によって使い分けることが成功の鍵です。

種類 メルマガ(一斉配信) ステップメール(シナリオ配信)
配信タイミング 企業の都合(毎週月曜など) 顧客の行動起点
(資料請求の翌日、3日後…)
目的 関係維持・ニュース伝達 教育・行動喚起(商談化)
内容 最新情報、セミナー案内 課題解決ノウハウ、導入事例

特に新規開拓(リードナーチャリング)において重要なのは、右側の「ステップメール」です。
顧客の温度感に合わせて、階段を登らせるように情報を届ける仕組みを作りましょう。

失敗しない「ステップメール」のシナリオ設計【全5回テンプレート付】

「ステップメールが良いのはわかったが、何を書けばいいかわからない」
そんな方のために、BtoBで成果が出やすい鉄板の「全5回シナリオ」をご紹介します。

ポイントは、いきなり売り込まない(アポイントを迫らない)ことです。まずは「有益な情報提供者」としての地位を確立します。

BtoBステップメールの全5回シナリオ構成図(タイムラインフロー)。左から右へ、Day0(直後)の「お礼・役立つ情報(信頼獲得)」、Day3(3日後)の「課題共感」、Day7(1週間後)の「解決策提示」、Day10(10日後)の「導入事例」、そしてDay14(2週間後)の「オファー(無料相談・商談へ)」という流れを矢印で繋いだフローチャート。下部に「最初は情報提供に徹し、信頼を得てからクロージングする」という注釈あり。

図解:BtoBステップメールの鉄板シナリオ(まずは「信頼残高」を貯めることに集中しましょう)

第1回(当日):お礼と「役立つ情報」の提供

【目的】開封してもらい、接点を持つ
資料ダウンロードや名刺交換の直後に送ります。定型的なお礼だけでなく、プラスアルファの価値(関連するブログ記事のURLや、業界動向のミニコラムなど)を添えることで、「この会社のメールは読む価値がある」と印象付けます。

第2回〜第3回(3日後〜1週間後):課題喚起と解決策の提示

【目的】教育(Needの醸成)
顧客が抱えているであろう「悩み」に焦点を当てます。
「〇〇な課題、御社にもありませんか?」と問いかけ、それに対する一般的な解決策と、自社独自のアプローチ方法を解説します。
ここではまだ、「買ってください」とは言いません。「へぇ、なるほど」と思わせれば勝ちです。

第4回〜第5回(2週間後〜):オファー(無料相談・セミナー案内)

【目的】行動喚起(Wantの刺激)
信頼関係ができあがったタイミングで、クロージングにかかります。
「他社での導入成功事例」を見せて「自社でもできそうだ」とイメージさせ、最後に「無料相談会」や「デモ体験」などのオファー(特典)を提示して、商談への扉を開きます。

「デジタル×アナログ」で取りこぼしを防ぐハイブリッド追客

ここまではデジタルの定石でしたが、ここからが他社と差をつける「アナログ連携」の領域です。
残念ながら、どれだけ素晴らしいメールを送っても、開封してくれない顧客は一定数(50%〜70%)存在します。

彼らは見込みがないのでしょうか? いいえ、違います。
「メールを見ていないだけ」で、課題は抱えているかもしれません。

デジタルとアナログを組み合わせたハイブリッド追客のフローチャート。「メール配信」後、「顧客の反応は?」で分岐する。右側の「反応あり(クリック・閲覧)」ルートは暖色系で「インサイドセールス(電話)でアプローチ」し「商談化」へ。左側の「反応なし(未開封)」ルートは寒色系で、強調されたFAXアイコンと共に「FAX DM送付で強制視認」させ「再アプローチ」へ繋げる流れを示す。

図解:メールの反応に合わせて「電話」と「FAX」を使い分ける、取りこぼしゼロのハイブリッド追客フロー

メールを開封しない決裁者には「FAX DM」を送る

メールボックスが未読で溢れている多忙な社長でも、デスクに置かれた「紙」には必ず目を通します。MAツールなどで「メール未開封」のリストを抽出できるなら、そのリストに対してのみ、ピンポイントでFAX DMや郵送DMを送りましょう。

内容はメールと同じで構いません。「先日メールでお送りした件ですが、重要だと思いましたのでFAXでも失礼いたします」と一言添えるだけで、丁寧な印象を与えつつ、確実に情報を届けることができます。

クリックした瞬間に電話する「インサイドセールス」との連携

逆に、メール内のURLを何度もクリックしている、あるいは料金ページを閲覧した顧客は「激アツ(ホットリード)」です。
このタイミングを逃さず、インサイドセールス部隊が「ちょうど今、〇〇の資料をご覧いただいているようですが、ご不明点はございませんか?」と電話をかけることで、アポイント率は劇的に跳ね上がります。

デジタル(メール)で網を張り、動きがあった瞬間にアナログ(電話)で刺す。
動かない相手にはアナログ(FAX)でつつく。
このハイブリッドな包囲網こそが、BtoBナーチャリングの最適解です。

成果を左右する「コンテンツ(ネタ)」の作り方

ステップメールを始めようとすると、必ずぶつかる壁が「送るネタがない」という問題です。
しかし、新しくゼロからコンテンツを作る必要はありません。社内にある既存の資産を「再利用(リサイクル)」すれば良いのです。

ホワイトペーパー、事例集、セミナー動画の使い回し術

「ホワイトペーパー(お役立ち資料)」と言うと難しく聞こえますが、要は「普段、営業マンが使っている提案資料」の一部を切り抜いてPDF化するだけで立派なコンテンツになります。

  • 提案資料の「業界動向」ページ → 「業界トレンドレポート」として配布
  • 導入事例集 → 社名を出せない部分は伏せて「A社の成功事例」として配布
  • 過去のセミナー録画 → YouTubeに限定公開でアップし、メールでURLを案内

これなら、マーケティング専任者がいなくても、営業部門と連携するだけですぐにネタが揃います。

営業マンの「トーク」こそが最高のコンテンツになる

トップセールスマンが商談で必ず話す「キラーフレーズ」や、お客様からよく聞かれる「質問への回答」は、そのままメールの本文になります。

例えば、「Q. 他社製品と比べて何が違うの?」というよくある質問に対し、メールで「A. 実は、耐久性が3倍違います(検証データ付)」と答えるコンテンツを送れば、読み手の疑問を先回りして解消でき、信頼度がアップします。
現場の営業マンに「よくお客さんに聞かれることベスト3」をヒアリングすることから始めましょう。

5. メール配信ツールの選び方とKPI設定

最後に、これらを実行するための環境づくりと、計測すべき数字について解説します。

MA(マーケティングオートメーション)は必要か?

「ナーチャリング=MAツール」と考えがちですが、月額数万円〜数十万円の高機能なMAツールを導入しても、使いこなせずに解約する企業が後を絶ちません。
シナリオが複雑でなければ、まずは安価な「メール配信システム(スタンド)」から始めるのがおすすめです。

  • メール配信システム(月額数千円〜):一斉配信、簡単なステップメールが可能。
    → 初心者におすすめ。
  • MAツール(月額数万円〜):「Webサイトのどのページを見たか」まで追跡し、スコアリングが可能。
    → コンテンツが充実し、リスト数が数千件を超えてから検討。

追うべきは「開封率」よりも「クリック率」と「返信率」

メールマーケティングの効果測定において、一般的なKPI(目標数値)の目安は以下の通りです。

指標 目安(BtoB) 改善ポイント
開封率 20%〜25% 件名(タイトル)を工夫する。
送信者名を個人名にする。
クリック率 (CTR) 1%〜3% 本文を短くし、URLへの誘導を明確にする。
オファー(特典)を魅力的にする。

開封率は重要ですが、開いただけではビジネスは進みません。
最も重要なのは、URLをクリックして詳細ページへ飛んだか(興味あり)、あるいはメールに返信があったか(商談化)です。ここを最大化するために、本文の内容を磨きましょう。

まとめ:メールとFAXの「二刀流」で追客漏れをゼロにする

BtoBのメールマーケティングは、決して難しいことではありません。
「お客様の役に立つ情報を、適切なタイミングで届ける」という営業の基本を、デジタルツールを使って自動化するだけです。

【本記事のポイント】

  • BtoBでは、忘れられないための「定期接触」が命。
  • ステップメールは「売り込み」ではなく「教育(情報提供)」から始める。
  • コンテンツは、営業資料やトークの「使い回し」で十分作れる。
  • メールを見ない層には「FAX DM」、反応した層には「電話」でアプローチする。

デジタル(メール)だけで完結させようとすると、必ず取りこぼしが生まれます。
「メールで育てて、反応がない先はFAXで掘り起こす」というアナログ×デジタルの二刀流体制を構築し、見込み客を確実に商談へと繋げましょう。

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※保有リストへの「追客FAX」のご相談も承ります。

BtoBメールマーケティングに関するよくある質問

Q. ステップメールは何回送るのがベストですか?
A. 一般的には5回〜7回が推奨されます。少なすぎると信頼関係が築けず、多すぎると迷惑がられます。まずは「全5回」で設計し、開封率や解除率を見ながら調整するのがおすすめです。
Q. メールを送る頻度はどれくらい空ければ良いですか?
A. 鉄則は「最初は短く、徐々に長く」です。登録直後は関心が高いため、即日・翌日・3日後と畳み掛け、後半は週1回ペースに落とすのが一般的です。
Q. 特定電子メール法への対応はどうすれば良いですか?
A. 広告宣伝メールを送る際は、必ず「オプトイン(事前の同意)」が必要です。名刺交換した相手への送信は特例として認められていますが、メール本文内には必ず「送信者情報」と「配信停止(オプトアウト)リンク」を明記する義務があります。

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